OPHTHALMOLOGY SPECIALIZED FIELDSOPHTHALMOLOGY SPECIALIZED FIELDS

OPHTHALMOLOGY SPECIALIZED
FIELDS
専門分野
検査

中京グループでは各施設に所属する視能訓練士と、グループ施設や連携施設の要請に応じて勤務する視能訓練士がいます。
中京グループの視能訓練士は、以下のことに重点を置いています。

診療内容

CLINICAL SERVICES

視能訓練士と医師のチームワーク

視能訓練士は、定期的に行われる勉強会や症例カンファレンスに医師と共に参加し、患者さんの情報を共有して、必要な検査をスムーズに行えるように心がけています。
また、眼科検査のエキスパートとして、常に疾患の知識をアップデートし、医師の求める検査に対応できるようにしています。

測定値の検証と検査結果の信頼性の向上

検査結果の信頼性や再現性を検証し、学会で報告しています。また、全員のスキルを上げるために積極的に学会に参加し、知識や技術の向上に励んでいます。

学術サポート

医師の学術面をサポートするため、専門分野のチームでデータの収集などを行います。
また、専門分野の医師の指導の下、視能訓練士も主体的に研究を行っています。
白内障分野において、近年の水晶体再建術は屈折矯正手術の一つと言われるように良好な裸眼視力の獲得が求められ、乱視矯正可能なトーリック眼内レンズや老視対策としての多焦点眼内レンズでは、より高い精度が必要になります。生体計測には複数の光学式眼軸長測定装置を用い、角膜形状解析装置や眼内収差計を用いて術前後の眼球光学系を評価し、術後屈折誤差の低減に努めています。また、眼内レンズ度数計算式は新世代を含め、症例に合わせて使い分けています。これらの臨床データは常にアップデートし、装置による測定率や測定結果の再現性などを評価して学会発表し論文報告しています。
網膜硝子体分野では、OCTなど網膜疾患の術前後の形態変化のみでなく、網膜感度や変視量を測定し、視機能評価をしています。また、近年広まっている眼内レンズ強膜内固定術の眼内レンズの位置や偏心・傾斜、収差を測定して評価し、論文で報告しています。
角膜分野では、円錐角膜や、LASIKなどの角膜屈折矯正手術後の形状異常眼に対するIOL度数計算など、専門施設と連携しグループ施設で情報を共有しています。
斜視や眼形成、緑内障分野でも専門医とのミーティングを行い、データ収集のサポートを行っています。

検査機器の充実

最新の機器をいち早く導入し、有用性を評価するとともに、診断・治療に役立てています。
定期的に行われるグループの勉強会では、視能訓練士も積極的に参加し、使用感など情報交換しています。

グループ施設の新人視能訓練士の研修及び学生実習

第3次救急を担うJCHO中京病院では、グループ施設の新人視能訓練士の研修を行い、後進の育成にも力を入れています。また、JCHO中京病院をはじめ複数のグループ施設では、積極的に育成校の学生の臨地実習を受け入れ次世代を担う視能訓練士の教育に力を入れています。

トピックス

TOPIX

2020年は中京眼科に3名の新人視能訓練士とベテランの臨床工学技士1名が仲間に加わりました。また新たに導入した検査機器と、中京グループの視能訓練士による学会での研究発表をご紹介します。

視能訓練士

  • 酒井幸弘
  • 宇陀恵子
  • 石黒進
  • 山崎直美
  • 余田千恵
  • 小林佳奈
  • 猿渡玲衣
  • 藤原実乃里
  • 西村あかね
  • 森岡柚衣
  • 山下寛奈
  • 磯貝りさ子
  • 洞井里絵
  • 加藤幸仁
  • 山本真菜
  • 河野覚伸
  • 田村賢生
  • 梅賀敦子

臨床工学技士

  • 佐藤結城

第61回日本視能矯正学会

中京眼科から加藤、JCHO中京病院 眼科から川口、名古屋アイクリニックから忠岡の計3演題を発表しました。
加藤らは、眼軸長計測が可能な前眼部OCT(ANTERION®;Heidelberg Engineering)を用いた生体計測値と眼内レンズ度数計算の予測屈折誤差について、既存の眼軸長測定機器(IOLMaster®700;Carl Zeiss Meditec)と比較したデータを報告しました。
川口らは、低加入度数分節型眼内レンズ(LS-313 MF15;Santen)の術後早期の屈折変化について検討し、シングルピースやスリーピースの眼内レンズと比較した術後結果を報告しました。
また忠岡らは、円錐角膜外来の初診患者の背景や治療方針について、名古屋アイクリニックの専門外来の実態調査を分析した結果を報告しました。
2020年度の日本視能矯正学会は、新型コロナウイルス感染症の影響でWEB開催となり演題の提出期限が短縮され、音声付きの発表スライドで慣れない発表形式ではありましたが、グループ施設の医師の指導の下、視能訓練士も学術的な研究活動に積極的に取り組みました。

臨床工学技士が加わりました

2020年4月より臨床工学技士の佐藤が仲間に加わりました。
視能訓練士では普段疎かになりがちだった検査機器等の日常の点検や保守の登録・修理記録の管理をはじめ、手術関連機器の管理も任せることができるようになりました。
2020年も新たな医療機器が導入され、その安全確保と有効利用が求められます。
医療機器のスペシャリストとして、医療機器管理の中心的存在として、活躍が期待されています。

臨床工学技士が加わりました

新たな検査機器の紹介

2020年に導入した検査機器をご紹介します。

idra(SBM Sistemi)
ドライアイに関わる各検査(マイボグラフィー、インターフェロメトリー、NIBUT、涙液メニスカス)を一台でこなすことができ、非侵襲かつ定量化が可能です。点眼治療や温罨法、2020年に開始したIPLなどの治療後の経過観察に有用です。
新たな検査機器の紹介
光干渉断層計 CIRRUS 6000 (Carl Zeiss Meditec)
以前のバージョンと比べ、より高解像度になり、撮影スピードが2倍以上速く、最大12㎜のより広い範囲のOCT撮影が可能となり、検査時の患者さんの負担も軽減されました。
光干渉断層計 CIRRUS 6000 (Carl Zeiss Meditec)
前眼部OCT CASIA2 Advance(TOMEY)
前眼部OCTとして有用なCASIA2の最新バージョンです。可視光画像のカラー化、赤外光画像によるトーリックIOL軸の可視化、加算画像測定による高画質、白内障術後の見え方のシミュレーションが可能になり、白内障術前後や角膜疾患のみならず、隅角観察や緑内障術後のBleb観察にも有用です。
前眼部OCT CASIA2 Advance(TOMEY)

今後の取り組み

FUTURE PLAN

新たな検査機器の導入に伴い、正確な検査データの取得や収集ができるように勉強会や学会への参加を積極的に行い、知識・技術の向上を目指します。
また、医師のオーダーにより多く対応し、効率よく検査を行い、患者さんにより良い医療が提供できるよう、全員一丸となって努めたいと思います。