中京グループでは、中国・大連とモンゴル・ウランバートルの眼科病院を定期的に訪問し、診察や手術を行うなど、海外における眼科医療支援にも取り組んでいます。
医師に限らず、看護師や視能訓練士も施設の見学や手術の準備のため現地に赴き、手術が行われる時には医師に同行することもあります。
この活動は、現地の眼科医療に貢献することだけでなく、医師、看護師、視能訓練士が海外においても経験を積むことで、様々な情報を収集し、それぞれの角度から知見を深めることにも役立っています。
また、それらの情報や経験を共有することで、この活動を意義深いものとし、国内における活動にも寄与しています。
中国での取り組み
中国においては、これまでにおよそ5,000眼の白内障手術を行いました。
最も多い時で1日に63例の白内障手術を行うこともありましたが、日本国内ではあまり経験することのない症例が見受けられることもあります。
中国では、FDAの承認やCEマークを取得している機器・材料について、国が未承認であっても大学の承認と患者さんの同意を得ることにより、臨床で使用することができます。手術後の経過観察も行うことで、様々な成果を得ることにもつながっています。
モンゴルでの取り組み
モンゴルにおける活動は、モンゴル医科大学のバッサンクー教授(当時)を通じて始まりました。開始当初、まずはバッサンクー教授に来日していただき、各所の見学を行うとともに日本における眼科医療の仕組みを理解していただきました。
私たちも日本とモンゴルを何度も往復し、現地の医師やスタッフと議論やコミュニケーションを重ね、検査や手術等の環境の整備を進めました。
その結果、以前は患者さんが韓国やタイなどの周辺国へ渡航しなければ受けることができなかった手術が、モンゴル国内で受けることができるまでになりました。
また、これまでに、現地医師の日本留学をサポートしたり、日本国内で開催される学会にスタッフも含めて招待したり、現地で活用していただけるように検査機器を寄贈するなど、医療活動以外にも交流を続けています。
IOLマスター700が発売された当時には、ドイツ、日本に次いで世界で3か国目としてモンゴルに導入されたことが注目を集めました。